INTERN VOICE

2023.01.04

TKIインターンシップ・プログラムへの参加が「ファーストキャリアは大手事務所」という固定観念を覆し、将来のキャリアを一から考え直すきっかけに

東京国際法律事務所(「TKI」)は、2022年夏、2019年の設立以来初となるサマーインターンシップを開催しました。5日間のプログラムを3クールにわたり開催し、計6名の学生の皆様にご参加いただきました。

今回は、TKIインターンシップ・プログラム(22夏)にご参加いただいたM.T.さんの感想をご紹介します。

TKIインターンシップ・プログラムに応募した理由を教えてください。

大学の国際私法の授業で複雑な紛争事例や高度な訴訟戦略に触れたり、高校生の時に短期留学で刺激を受けたりした経験から、自分の将来の弁護士像として、クロスボーダー案件に携わりたいと漠然と考えていました。

そんな中、大学院生向けのインターン募集サイトでTKIの存在を知り、「日本法偏重・受動的な従来型の日本的法曹のあり方から脱却し、能動的にクライアントの真のニーズを探り、リーガル・ソリューションを提供する」というホームページの理念に惹かれ、応募しました。

また、設立から数年の新しい事務所の雰囲気や、次々と規模を拡大している理由にも興味がありました。

TKIインターンシップ・プログラムを通して印象に残ったプログラムはありますか。

入所一年目の新人弁護士が研修の一環として取り組む、Immersion Programのうちの一つを実際に体験させて頂きました。

クライアントからの英文の依頼内容を理解し、リサーチ結果を日本語でまとめた後、英文で返信メールをドラフトし、模擬会議でクライアント役の先生にプレゼンしました。

未知の法分野の調べ方やリサーチ結果へのコメントだけでなく、フォーマルな英語表現や、クライアントが何を求めているかを踏まえた簡潔・明確なメールの構成の仕方、プレゼンの準備まで、それぞれの段階ごとに丁寧にフィードバックを頂きました。特にアウトプットに対してのフィードバックは新鮮で、大変勉強になりました。

また、外国法の弁護士の先生方を交えて月に一度英語で雑談するExchange Programでは、Common LawとCivil Lawでは弁護士のリサーチ方法や思考プロセスがどのように違うかなど、自分の質問をもとに活発なディスカッションをすることができました。英語学習や異文化理解の良い機会となるだけでなく、個々人で更に英語能力を高め、実務に活かしていく上での大きなモチベーションになると感じました。

TKIインターンシップ・プログラムで、実際の案件に触れて感じたことを教えてください。

司法試験では問いの中身が明確ですが、実務ではまず、「そもそもクライアントの困難を克服するためには何が問題となるか、法的なIssueが何か」を特定するところから始めなければいけないということの難しさを感じました。同時に、クライアント目線に立ちつつIssueに対して回答を考え、クライアントに貢献するという、弁護士の醍醐味も垣間見ることができたように感じます。

Immersion Programでのクライアントからの相談内容は、ある取引に日本政府の認可取得が必要か否かというものでした。認可ではなく事前申請をすれば良いというのがリサーチ結果でしたが、事前申請とはどのような手続きで何が必要になるかというIssueを立て直した上で、相手が知りたい情報を想像し、日本法を知らない相手に対して他国と比較しながら分かりやすく説明することが求められました。途中途中の先生方からのフィードバックのおかげで、最後の模擬会議でのプレゼンでは、相手のニーズに応えるということに対して、一定の手応えがありました。

TKIのカルチャーに触れてみて感じたことを教えてください。

初日事務所に入った瞬間、まず座席がフリーアドレスで机も長方形でないことに驚きました。他の事務所をインターンで訪問した際は、パートナーの先生方の席が個室で、入りにくい印象を受けましたが、TKIではパートナーの先生方とアソシエイトの先生方との距離が(物理的にも心理的にも)近く、チーム全体ですぐコミュニケーションを取れるようになっていました。所内の構造一つ取っても事務所の強い理念を感じました。

また、長時間労働になりがちな他の企業法務事務所とは一線を画し、どの先生も、各自のライフスタイルに合わせて、限られた時間で高い付加価値を生むことを意識しておられる印象でした。


例えば、代表の山田先生は、リモートワークを積極的に活用され、状況に応じて地方から働かれるなど、フレキシブルに活動されていました。一方、共同代表の森先生は毎日事務所に来て、若手の先生方だけでなく秘書の方やインターン生にも目を配り、声がけしておられました。また昼食を省いて自らの業務に集中する分、夕食の時間に帰宅されご家族との時間を大切にしておられました。どちらも素晴らしい働き方だと思いました。

TKIインターンシップ・プログラムを経験して、今後どのようなキャリアを歩んでいきたいですか。

ファーストキャリアは大手事務所が良いという固定観念に囚われていましたが、事務所の理念や業務内容に強く惹かれ、将来のキャリアを一から考え直そうと思いました。

また、実際にクロスボーダー案件の一端を経験し、ますますこの分野に興味を持ちました。そもそも英語の案件は難しい分やりがいがあり、シンプルに楽しかったです。

事務所の設立理念にもある通り、少子高齢化が進み、経済が緩やかに縮小していく日本で、日本企業が海外に進出・拡大していく必要性はますます高まっているのではないかと思います。その中で、法曹としてそのお手伝いが出来れば、これに勝る喜びはないのではないかと思いました。最終的にどの分野をやるにせよ、今回のインターンで学んだ、能動的にIssueを発見し、それに対しSolutionを提供するということを常に心がけようと思いました。

TKIインターンシップ・プログラム(22夏)の内容はこちら