2023年、東京国際法律事務所（以下、TKI）に新卒の秘書2名が入所しました。秘書の新卒採用はTKIとして初となります。「日本発のグローバルトップファーム」を目指すTKIで今、新卒秘書一期生たちはどのように活躍しているのでしょうか。また、数ある法律事務所の中から2人はなぜTKIを選んだのでしょうか。Aさん、Sさんにお話を伺いました。

成長途中だからこそ、一緒に事務所を作っていける

新卒でのキャリア選択として、TKIを選ばれた理由を教えてください。

Aさん：誰かをサポートする仕事に就きたいという考えから秘書に興味を持ちリサーチしていたなかで、弁護士秘書という職種があることを知りました。高校・大学時代に学んだ英語を活かして、国際的な業務に携わりたいという思いもあったため、日本発のグローバルトップファームをビジョンに掲げていたTKIに心を惹かれました。

そして何よりも、シンプルに楽しそうだと感じたことが大きいです。成長途中の事務所ということで、その過程に参加して自分も一緒に組織を作っていけると思うと、とてもわくわくしました。

新卒秘書一期生としての不安はありませんでしたか？

Aさん：ほかではできない貴重な経験ですし、新卒秘書一期生としての不安よりも期待のほうが大きかったです。

Sさん：研修制度などの受け入れ態勢に不安はありましたが、TKIにはさまざまなバックグラウンド持った弁護士やバックオフィスのスタッフが集まっており、唯一無二の雰囲気に魅力を感じました。

TKIのミッション・ビジョン・バリューはどのように捉えられていますか。

Sさん：特にバリューの「チームの力を信じること」に共感しました。私はチアダンスの経験があり、チーム力や人とのコミュニケーションをこれまで大切にしてきました。人との信頼関係を構築しながらチームとして仕事をしたいと考えていた自分にはぴったりの言葉でした。

Aさん：私も同じです。学生時代に仲間と助け合って自分のやりたいことを実現してきた経験があるので、仕事でもチームワークや人とのつながりを大切にしたいという思いがありました。

Sさん：今になって思うのは、メンバー個人として思い描くビジョンは異なっていても、その先の事務所としてのビジョンである「日本発のグローバルトップファームを作る」という目標を皆が本気で目指しているということです。皆が、ビジョン達成のための基盤となるバリューを大事にしています。

Aさん：説明会で代表の山田弁護士の話を聞いた際、その熱量の高さに圧倒されましたし、実際に入所してみるとほかの弁護士も熱いパッションを持っていました。TKIはベンチャー気質にあふれた事務所だと思っています。

仕事への不安を解消できる、充実の新人研修制度

新人研修制度について教えてください。

Aさん：必要に応じて追加で研修を行うなど、柔軟に対応してもらえたので助かりました。たとえば、電話対応（日本語・英語）の研修を受けた後、実際の業務のなかで電話がとれるか不安でしたが、自信を持って対応できるようになるまで先輩秘書がシミュレーションに付き合ってくださいました。

Sさん：少人数なので何でも聞きやすいですし、幅広くかつ細かくプログラム化されている安心感がありました。TKIにはさまざまな事務所や企業の経験がある方々が集まっているので、豊富な知見が盛り込まれた実践的な研修内容になっています。

英語の研修もあるとお聞きしました。

Aさん：「BO Exchange」という英語プログラムがあります。英語が得意な人・苦手意識がある人など、入社時のレベル感はさまざまですが、このプログラムは、職場で英語を使って会話するハードルや抵抗感を下げることを目的としています。

Sさん：バックオフィスのメンバーと英語ネイティブの弁護士1名が参加し、月2回ほど実施しています。1回目は英語に関する悩みを日本語で出し合い、2回目でその悩みを、英語を交えながら解消していきます。

Aさん：プログラムのトピックの構想には新卒秘書の私たちも携わっており、たとえばこれまでに「こういう内容の電話が英語でかかってきたらどう返せばいい？」などといった話題をテーマにしたプログラムが開催されました。

Sさん：アイスブレークとして毎回英語でのゲームも用意しています。楽しみながら英語に触れつつ、英語に関する悩みを共有できるメリハリのついたプログラムとなっています。

OJTはどのような形で行われていますか？

Aさん：新人研修が終わり、担当弁護士が決まってからの約半年間はOJT期間となり、エルダーという先輩秘書から業務のサポートを受けます。

Sさん：1週間に1回エルダーミーティングがあり、日々疑問に思っていたことや困ったことなどを何でも聞ける機会が設けられています。

Aさん：ただ教えてもらうだけではなく、新卒の採用過程や研修プログラムの改善点など、意見が求められることも多いです。そのため、TKIをより良い事務所にしていくメンバーの一員として参加している実感が得られます。これは、ほかの大手事務所ではなかなか経験できないことだと思っています。

事務所全体をより良くしていくためのサポートを担う

現在はどのような業務を担当されていますか？

TKIの秘書として求められていることは何だとお考えですか。

Sさん：事務所全体のコミュニケーションの場を企画し、チーム力の向上につながるようサポートしていくことが大切だと思っています。

Aさん：秘書のメインとなる仕事はもちろんサポートですが、自分から発信する力、事務所の環境をより良くしようとしていく力が求められていると感じています。

Sさん：先輩秘書は、秘書業務以外にも、採用やマーケティング、インターンといったタスクフォースメンバーとして広く業務をしています。私も最近ではLinkedInにおける事務所のプロモーションを先輩秘書とともに担当しています。

Aさん：私もセミナーの運営をはじめマーケティング業務のバックアップやサポートを行っています。

職種や立場を超えたフラットなコミュニケーションがTKIの特徴

働きやすさやワークライフバランスの状況はいかがですか？

Sさん：休むときはバックアップ担当の秘書が代わりに対応する体制になっているので、安心して休暇が取れる環境なのもありがたいです。

Aさん：休暇申請は、チャットツールで連絡すればGoodスタンプ一つで承認されるので、仕組みとしても心理的にも休暇が取りやすいですね。

周囲の方々とは普段どのようなコミュニケーションを取られていますか？

Sさん：TKIの特徴は、何といっても弁護士との距離の近さだと思います。個室が設けられていないので何かあったときに話しかけやすい環境にあります。

Aさん：気軽な雰囲気でランチに誘ってもらえることもあり、入所当時から気兼ねなくコミュニケーションを取ることができました。

Sさん：内定式についても、よくある堅い雰囲気のものではなく、カジュアルなウェルカムパーティーを開催してもらえたため、TKIのみなさんの人柄を知ることができました。

Aさん：フットサル大会や食事会など、所内全体でのイベントも多数設けられています。普段話す機会が少ないメンバーともそういった場面で交流することができますし、代表弁護士から新人まで、皆が本気で楽しむ風土があります。

入所後数か月で先を見越した対応ができるように

入所して数か月経ちましたが、成長したと感じる場面はありますか？

Aさん：はじめは依頼されたことに対応するだけで精一杯でしたが、今は少しずつ余裕をもって対応できるようになってきたと感じています。弁護士からの依頼が来る前に先を見越して業務に取り組んだり、周りを見て自分が何をするべきか考えたりもできるようになってきています。

Sさん：Aさんのいうとおり、担当弁護士から業務を頼まれた際、その意図を汲み取りつつ先を見越して最善策などを考えられるようになってきました。現在は、日次業務や一部訴訟業務など、サポートなく自身だけで行える業務が増えてきています。

さまざまなことにチャレンジしたい人、英語を使った仕事に挑戦してみたい人におすすめ

新卒で就職先選びをしている方にTKIをおすすめできるポイントがあれば教えてください。

Sさん：TKIには、ちょっとしたアイデアでも肯定してもらえる雰囲気があります。風通しが良く、自分の意見を発信しやすい環境です。

Aさん：国際的な仕事に興味がある人にもおすすめしたいです。TKIは日常的に英語が聞こえてくる環境にありますし、TOEICの受検料サポートなど、英語力向上に向けた支援制度もあります。自信があるとまではいかなくとも、英語を使った仕事に挑戦してみたい方にはとても良い職場だと思います。

（文：周藤 瞳美、取材・編集：周藤 瞳美・松本 慎一郎、写真：岩田 伸久）